今回は2016年に発売された、フィラリア・ノミ・ダニ予防薬の「ネクスガード スぺクトラ」についてのお話しです。
暖かくなると気になるのがフィラリア予防
ゴールデンウィークも終わりに近づき、そろそろ虫刺されが気になる季節になってきました。
今年はまだ我が家では蚊を目撃していませんが、先日実家に帰った時に蚊が飛んでいるのを見つけた為、ベープマットを焚きました。
蚊の発生と言えば愛犬家が気になるのはフィラリア予防です。
蚊の発生する時期は地域によって異なりますが、行きつけの動物病院では5~11月を予防期間に設定しています。
我が家のモコは昨年の10月末にウチやって来たので、昨年も1ヶ月分だけフィラリアの予防薬を処方して貰っています。
今回は「ネクストガード スぺクトラ」が物凄く高いぜ!!」という主題の話なので、昨年の1ヶ月分のフィラリア予防薬の処方料がいくらだったのか確認してみたのですが、750円でした。
最近は芝生や雑草が生えているところでよくモコを遊ばせているので、ノミやダニもそろそろヤバいかなと感じていたところ、フィラリアだけでなくノミ・ダニも同時に予防出来る、3月に発売されたばかりの「ネクスガード スぺクトラ」という薬を勧められたのですが、これが予想外に高い薬でした。
ネクスガード スぺクトラってどんな薬?
この「ネクスガード スぺクトラ」という薬ですが、私は全くテレビを見ないので知りませんでしたが、どうやら3月から「ノミ・ダニ予防」のみの効果がある、「ネクスガード」という薬のテレビCMを放映しているようです。
「ネクスガード スぺクトラ」という薬は、「メリアルジャパン」という会社が国内で販売しているようですが、この会社は「メリアル社」というアメリカの動物薬会社の日本支社のようで、アメリカの「メリアル社」はフランスの「サノフィ社」という製薬・バイオテクノロジー会社の子会社です。
分かり易く言うと「サノフィ社」の動物薬事業部門を担っているのが「メリアル社」というところです。
さて、この「ネクスガード スぺクトラ」という薬ですが、フィラリアの予防薬と謳っていますが、次の4つの効用があります。
- フィラリア症に対する効果
- ノミに対する効果
- マダニに対する効果
- お腹の虫に対する効果(犬回虫・犬小回虫・犬鉤虫・犬鞭虫)
参考:ワンちゃんのノミ、マダニ予防について 放っておくと別の寄生虫まで?
「パノラミス」という薬にもこの4つの効果があるのですが、「ネクスガード スぺクトラ」と「パノラミス」は使われている成分がやや異なります。
「ネクスガード スぺクトラ」には「ミルベマイシノキシム」「アフォキソラネル」、「パノラミス」には「ミルベマイシノキシム」「スピノサド」が使用されています。
薬ですのでいずれの成分も多少なりとも副作用があるのですが、両者で異なる「アフォキソラネル」「スピノサド」ともに、嘔吐の副作用があるようです。
「ネクスガード スぺクトラ」と「パノラミス」の違いは?
今回発売されたチュアブルタイプの「ネクスガード スぺクトラ」は、錠剤タイプの「パノラミス」に対する差別化として「犬の食いつきの良さ」を挙げています。
動物病院で貰ったパンフレットには「全国の動物病院で1342頭を対象に「ネクスガード スペクトラ」の嗜好性調査を行ったところ96.4%の犬が食べました。」と書いてあります。
「なになに?そんなに美味しいならちょっと自分で食べてみよう」とは思いませんでしたが、これがなかなか人間でも食べたくなるようなとても美味しそうなにおいです。
分かり易く表現すれば「コンビーフ」のにおいですね。
そりゃ食いつきは良いでしょう。
「ネクスガード スぺクトラ」と同社の「フロントラインプラス」との違いは?
「メリアルジャパン」はノミ・マダニの予防薬として「フロントラインプラス」という薬も販売していますが、こちらはフィラリアの予防効果はありません。
更に「ネクスガード スペクトラ」に比べて皮膚が弱い犬への投与、外用薬が苦手犬への投与は向いておらず、シャンプーで効果が弱まってしまうという問題点があります、
このような事を考え合わせると、確かに「ネクスガード スぺクトラ」は優れたフィラリア予防薬である事は間違いなさそうです。
ネクスガード スペクトラは価格が物凄く高いのが難点
「ネクスガード スぺクトラ」は優れたフィラリア予防薬である事は分かりましたが、動物病院で7ヶ月分処方してもらった結果、(診察料500円+「ネクスガード スぺクトラ」@2,500円×7)×1.08=19,440円のご請求でした…。
因みに私自身は病院に掛かった時はジェネリック医薬品を服用する事もありますので、これはちょっとどうなの??と感じる部分もあります。
因みに「ネクスガード スぺクトラ」はネット通販であれば、1錠1,400円程度で購入する事が出来ます。(国内正規品ではなく、並行輸入品)
ただし、フィラリアの予防薬の使用には事前にフィラリア症に感染しているかどうかの検査が必要です。
検査をせずに予防薬を投与すると、フィラリア症に感染していた場合、最悪の場合には死に至る事もありますので、何れにしても動物病院には行かなければなりません。
動物病院の中には検査だけ多少高めの料金で請け負って、「薬はネット通販で勝手も良いですよ」というスタンスのところもあるようです。
この辺りは飼い主それぞれの考え方次第たと思います。
犬をペットではなく、家族として考えるのであれば?
今回の19,440円のご請求にはちょっとびっくりしましたけれども、かといって来年はネット通販で購入するかと問われれば、答えは「No」です。
それは行きつけの動物病院の先生の人柄が好きですし、いざという時の為に良い関係を維持しておきたいと考えているからです。
人間の病院の場合でも日本には手術の前には名医の先生に「袖の下を使う」ような慣習がありますよね。
それと同じです・・・が、やっぱりちょっと高すぎると感じるので、来年は錠剤タイプの「パノラミス」に変えてもらおうか相談しようと思います。
そもそもウチのモコは人の手から渡される物は何でもガツガツ食べる仔なので、別にコンビーフのにおいは必要無かったりするのです。
(ライター:マルコ)