最近は雄犬だけではなく、雌犬でも将来の病気予防の観点から、避妊手術を受けることを獣医さんも奨励していますが、その後の犬の性格や体調がどう変わるのかは少し気になるところだと思います。
雌の場合は著しく性格や体調が変わるということはありません。
年に2回の生理がなくなって、犬にとっても快調そのもののようです。
しかし雄犬の場合は少し変化が見られます。
今回ご紹介したいのは雄犬の去勢後の変化と雌犬の避妊後についてです。
雄はマウンティングの回数が減り落ち着いた性格になる
去勢前はとにかくマウンティングが多くて、雌と一緒に散歩をさせていても、すぐに歩くことをやめ、雌に覆い被さるといったマウンティングを頻繁にするので、散歩もままならないほどでした。
これは雌の生理中でなくてもいつでもです。
何度も通りすがりの人に笑われ、恥ずかしい思いをしたものです。
うちの場合は雌がいるので雌にのみマウンティングをしましたが、雄だけ飼っている家庭の場合は飼い主の腕や足に乗り、マウンティングする犬も多いと思います。
困るのはお客さんが来たときですよね。
飼い主には叱られるので、らないお客さんにマウンティングをするようになります。
しかし去勢すると、ほとんどこういう行動は見られなくなります。
今でもたまに雌にマウンティングしますが、これは雄犬が自分の優位性を見せ付ける行為のようです。
「俺の方が上だぞ」と雌に言い聞かせているような感じ。
また、他の雄がうちの雌に近付いてきたときなどに、「自分のものだ」と見せ付ける意味でもするときがあります。
雄同士の敵対心がなくなる
去勢前は公園などで他の犬に会うと、まず飼い主に雌か雄か確認をしていました。
雌なら安心していられましたが、相手が雄の場合は突然喧嘩が始まることもあるからです。
うちの犬は身体が小さいわりには、雄同士で張り合う性格が強く、いつも相手の強さを探っているという様子を見せていました。
しかし去勢後はかなり変わりました。
やはりホルモンの影響は大きいものですね。
どんな犬に対しても、あまり興味を示さなくなりました。
挨拶程度の匂いチェックが終ると、さっさと自分の好きな所へ行こうとします。
吠えて煩い犬などは全く無視。見ようともしません。
「なんか大人になり過ぎじゃない?」と思うくらいの変化です。
雌の避妊前と避妊後
うちの雌はお腹を見せて「撫でて、撫でて!」とよくせがむので、お腹を撫でてやっていたところ、ある日お乳が張ってきて、乳首からお乳まで出だしたのです。
「まさか…」とは思いましたが、一応病院へ連れて行ったところ「偽妊娠」だと言われました。
人間で言えば「想像妊娠」のようなものですが、犬は想像するわけではなく、乳首への刺激から妊娠したような状態になるようです。
それ以来、どんなにせがまれても、お腹撫で撫では止めましたが、避妊前の雌犬には「偽妊娠」という症状は多いそうですよ。
避妊をすることで、勿論こういう症状はなくなります。また雌犬に多い乳腺炎という病気の心配もなくなります。
うちの場合は自然の流れで子供ができたら、生ませてやりたいと思っていたので雄を去勢したのは5歳の時です。
年に2回の雌の発情期に雄は何日もろくに食べもせず、夜中もあまり寝ないで頑張っているようでしたが、結局交尾の真似事をするだけで終ってしまいました。
最近の飼い犬にはちゃんと交尾できない犬が多いそうなのです。
無理に子供はいらないと思っていたので、去勢することにしたのですが、こんなことならもっと早くしたら良かったと思います。
5年もの間、家族全員(犬も含め)が感じていたストレスは余分なものだったからです。
犬の去勢について不安を感じている方がいましたら、参考になれば嬉しく思います。
(ライター:くぅ)